先日、発達障害の勉強会に参加しました。講師は信州大学子どものこころの診療部教授の本田先生です。本田先生は10月に放送されたNHKのプロフェッショナルという番組でも、国内屈指の発達障害の診療をしている方として特集されたご高名な先生です。本田先生の診療には薬は使いません。会話をして、子ども達がやりたいことを探します。こだわりや、不注意、衝動性、対人コミュニケーション不足によって生きにくさを感じ、我慢ばかりしている子たちにとって、やりたいことを聞き出すのは忍耐が必要です。「やりたいこと」と「やるべきこと」を視覚的にわかるように分け、やりたいことを第一優先にしてあげます。すると発達特性のある子たちは「やるべきこと」が次第にできるようになります。自分のペースで。これはなにも障害のあるなしに関係なく、大人子ども関係なく、私たち全員に当てはまることかもしれません。私たち大人は、子ども達に「やるべきこと」を視覚的でなく、言語的にガミガミ言ってしまいます。「これをやるのは当然でしょ、社会のルールなんだから」と。しかし、それで子ども達が、素直に受け入れにくいのは、想像がつきますね。まずは視覚的に提案します。例えばゲームと宿題。どっちをどのようにやるか、大人が決めるのではなく提案します。子どもが考えて、行動します。うまくいったら親子で喜ぶし、うまくいかなかったら、明日はどうするか親子で相談してみましょう。本田先生は定型発達の子も発達特性の子も、子育ての基本は同じだと思うんです。「言語でなく視覚的に」と「提案と合意の繰り返し」をキーワードにあげていました。